陶器瓦、土葺きの屋根
こんにちは、今回は屋根の陶器瓦(土葺き)について書こうと思います。
陶器瓦の歴史は古く、飛鳥時代から日本の家屋の屋根など多くの建物に使用されています。有名な国宝犬山城や姫路城などのお城、東大寺、法隆寺などのお寺にも陶器瓦が使われていますよね。
平成以前の和風の家には「和瓦」と呼ばれる形の瓦が土の粘りで瓦を固定する「土葺き」と言う工法にて施行されていましたが、近年では「乾式」といって土はほとんど使用されていません。
「土葺き」にはデメリットがあるからです。
それは「重量」です。
屋根に入っている土の量にもよりますが、坪あたり約150㎏以上の重量があり、
お宅によっては約30坪の土と瓦でなんと8t〜10tにもなってしまいます。
私は5年前の東日本大震災発生から半年後に屋根工事のボランティアで石巻市、大崎市に行きましたが、瓦葺のお家は地震の影響で瓦が落ちてしまっており、ほとんどの家がブルーシートに覆われている状態でした。
近年では乾式の工法で、桟に釘を打って止め付けているので地震で滑ることはないですが、なんといっても建物の頭の部分が大変重いので地震の揺れは大きくなり、建物への負担は増えてしまいます。
大震災の影響もあってか近年では軽い屋根材にリフォームするお家も増えており、瓦葺の建物は随分と減ってきました。
軽量の屋根材なら瓦屋根の約1/6の重量で済むものもあります。
地震対策として屋根材を選ぶなら軽いものをお勧めします。